こんにちは。
クリーニングショップくりはらです。
今日は、当店のクリーニングコースの一つである「特殊水洗いコース」の事例をご紹介します。
「特殊水洗いコース」とは、ドライクリーニング後、もう一度ウェットクリーニングという水洗いをするクリーニング方法です。
※当店でのネーミングでございます。
では、なぜ二度洗うかというと・・・
まず、汚れには、大きく分けて油溶性(油で溶ける性質の)汚れと水溶性(水で溶ける性質の)汚れがあります。
そして、クリーニング方法には、ドライクリーニング、ランドリークリーニング、ウェットクリーニングがあります。
ドライクリーニングというのは、簡単に言うと油で洗うクリーニング方法です。
油で洗うので、油溶性汚れはよく落ちますが、水溶性汚れは落ちにくいです。
ランドリー、ウェットクリーニングというのは、水で洗うクリーニング方法です。
水で洗うので水溶性汚れはよく落ちますが、油溶性汚れは落ちにくいです。
よく仲の良くない人たちの事を水と油なんて表しますが、水と油は混じりにくい性質なんですね。
ランドリーとウェットの違いは、ランドリーが温水とアルカリ性洗剤、機械力を駆使して洗う方法で、Yシャツなどに適しています。
ウェットというのは、低温、中性洗剤、機械力あまり使わないで洗う方法で、ウール製品などのデリケートな製品に適しています。
ご家庭でいうところの手洗いに近いですね。
ドライ、水洗いともに得意分野が違うのですね。
ですから、それぞれの得意分野を活かして洗いましょう、というのが、「特殊水洗いコース」です。
では、実際に写真で見てみましょう。
こちらの写真は、ドライクリーニングした後のスラックスです。全体的に白い汚れが目立ちますね。
こちらはドライクリーニングしたことにより油溶性汚れが取り除かれ、水溶性汚れが浮き出てきた状態です。
お預かりした時はこのような状態ではありませんでした。しかし、私は触って水溶性汚れが残るなとわかったので、お客様に「特殊水洗いコース」をオススメしました。
ウール製品でしたので、型崩れしないようウェットクリーニングしました。
しっかり残りの水溶性汚れを落とし、履き心地も気持ちいいと思います。
「特殊水洗いコース」はとてもリピート率の高いコースです。
毎回このコースを選ぶ方もいます。
私も衣類を長持ちさせるクリーニング方法だと思ってお勧めしています。
ただ、水に浸けただけで縮んでしまうような製品にはお勧めしていません。(私はそのような製品の購入は控えるようにしています)
これから汗をかく季節になってきます。
汗は水溶性汚れです。
スーツはウール製品がほとんどです。
よろしければ、この「特殊水洗いコース」を選んでみてくださいね。